声優専門学校に行かない人も声優になれる?声優のなり方を解説!

声優専門学校のレッスン風景

声優になるには声優専門学校に行かなくてはいけないの?そんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか?

ここでは、声優専門学校に行かない人でも声優になれる方法について解説していきます。

また、声優専門学校に行かないデメリットについても、あわせて確認していきましょう。

声優専門学校に行かずに声優になる方法

声優として第一線で活躍している人の中には声優専門学校の卒業生がたくさんいますが、声優専門学校に行かなくても声優になることはできます。

声優専門学校では週5日みっちりと声優としての基礎を学ぶことができます。

しかし、その分だけ学費は高くなり、時間的な拘束が長くなります。生活スタイルや経済状況によっては、声優専門学校に行くのが難しいという方もいることでしょう。

しかし、声優専門学校に行くのが難しい場合であっても、声優になる方法はいくつかあります。

声優専門学校に行かずに声優になる方法について、以下に解説していきます。

声優養成所に入る

声優養成所のレッスン風景

声優養成所とは、声優プロダクションが自社の新人声優を育成するために運営している養成機関です。

声優専門学校と声優養成所の大きな違いは、「レッスン時間」「学費」「所属オーディション」の3つにあります。

声優養成所のレッスンは週に1~2日程度で、レッスン時間は2~3時間といったところです。

声優専門学校よりも短い時間のレッスンのため、声優専門学校に比べて学費はかなり安くなります。

レッスン時間が短いことで、学校やアルバイトなどと両立しながら声優の勉強ができることが声優養成所のメリットです。

ただし、レッスン時間が短いということは、限られた時間でたくさんのことを身に付けなくてはいけないということです。

その他にも、声優養成所は直系プロダクションの所属オーディションしか受けられないというデメリットがあります。

声優養成所はプロダクションが新人声優を育成するために運営しているため、入所しているあいだは系列のプロダクションの所属オーディションしか受けられません。

そのため、将来はどんな声優プロダクションでどんな仕事をしたいのかを考慮した上で、声優養成所を選ぶ必要があります。

また、声優養成所は誰でも入所できるわけではなく、入所するためにはオーディションに合格する必要があります。

とはいえ、声優養成所で実力を付けていけば、プロダクション関係者の目にとまり所属の可能性にも期待できるため、うまくいけば声優デビューへの最短距離にもなります。

声優養成所は声優専門学校に比べて実力主義の傾向が強いですが、基礎的な技術が身に付いている人にとっては、声優専門学校に行くよりもお金や時間を節約できる方法といえるでしょう。

劇団に入る

劇団のレッスン風景

劇団といえば舞台俳優というイメージが強いですが、演技を学びながら声優を目指したいという人が劇団からスタートする場合もあります。

劇団と名がつくだけでも東京で3,000以上、全国では10,000以上が存在するといわれています。

「宝塚歌劇団」や「劇団四季」のように誰もが知っている劇団から、趣味的に仲間が集まって活動しているような劇団まで、様々な劇団があります。

中には声を使った芝居をメインとした劇団もあるので、声優を目指して劇団に入団する場合は、自分に必要な技術を習得できる劇団かどうかを考えるようにしましょう。

また、劇団によっては声に関する仕事が舞い込む可能性もあります。

劇団のデメリットとしては、裏方作業などの下積み期間が長い可能性があることや、チケットを手売りするノルマがあることなど、声優の技術向上以外の努力が必要になることです。

選択する劇団によっては遠回りになる可能性もあります。

また、無料で入団できるわけではなく、年会費などがかかる場合が多いので事前に確認しておきましょう。

一般公募のオーディションを受ける

オーディションの様子

声優専門学校に行かずに声優になるには、一般公募オーディションに合格するというのも一つの方法です。

声優のオーディションには、声優プロダクションが新人発掘のために行う「所属オーディション」と、アニメ作品などのキャストを決める「キャストオーディション」があります。

どちらのオーディションであっても、合格すれば声優の道が開ける可能性があります。

ただし、全くの未経験者が声優オーディションに合格するのは非常にレアなケースです。

声優は技術を求められる職業で、たくさんの人が声優になるために努力をしています。

声優専門学校に行かなくても声優になれる可能性はありますが、基礎レッスンを受けたことがない未経験者にとっては現実味のない方法とも言えます。

声優専門学校に行かないとしても、声優養成所や劇団などで基礎を身に付ける必要はあるでしょう。

声優専門学校に行かないデメリットとは?

声優専門学校に行かない人でも声優になることはできます。しかし、声優専門学校に行かないことにはデメリットもあります。

声優専門学校に行かずに声優を目指す場合、どんなデメリットがあるのかを確認していきましょう。

オーディションのチャンスが少ない

声優専門学校に行かない最大のデメリットは、オーディションのチャンスが少ないことでしょう。

特に、声優プロダクションへの所属オーディションに参加できるチャンスが少ないことは、声優を目指す上で大きなデメリットと言えます。

声優を目指す人にとって、所属オーディションは就職活動に等しい大切なオーディションです。

多くの声優専門学校では、学内に声優プロダクションの関係者を招き、所属オーディションを開催しています。

また、声優専門学校では、所属オーディションに合格させるためのサポート体制も整っています。

オーディションでは声優プロダクションの関係者から、改善点などを直接アドバイスしてもらえることもあります。

一方、声優養成所や劇団ではそのようなサポートは多くはありません。

特に声優養成所に関しては、直系のプロダクションしか受験できないという縛りもあるので、オーディションに参加できるチャンスはそれほど多くはありません。

所属オーディションへのチャンスが少ないことは、声優になるチャンスが少ないともいえるため、声優専門学校に行かないことの大きなデメリットと言えます。

基礎を自分で学ばないといけない

自主練の様子

声優専門学校では声優になるための勉強を週5日みっちりと行いますが、声優養成所や劇団ではそうはいきません。

声優養成所や劇団では、声優の基礎やスキルを学ぶ時間がとても少ないです。

そのため、基礎を習得するために足りないレッスンを、自主練などで補っていく必要があります。

自分に足りない技術が分かっている人で、自主練で補うことができれば大きなデメリットにはならないかもしれません。

自主性を求められる

劇団

声優養成所や劇団は自主性が求められる環境のため、声優になりたいという強い意思が保てない人には厳しい環境かもしれません。

やる気がない人や実力がない人はどんどん置いて行かれます。

声優になるためには、高いモチベーションを保ち続ける必要があります。

一方、声優専門学校は声優を輩出した実績がそのまま学校の評価につながることもあり、生徒が声優を目指すためのサポート体制が整っています。

声優になるためのフォローや相談窓口がある声優専門学校も多く、生徒がモチベーションを保ちやすい環境づくりを行っています。

これから声優の世界に飛び込む未経験者の方の中には、手厚いサポートが必要と感じる方も多いでしょう。

声優を目指すことに不安が残る人にとっては、サポート体制が整っている声優専門学校の方が適しているかもしれません。

声優プロダクションの情報収集が難しい

声優専門学校に行かないデメリットには、プロダクションの情報収集が難しいこともあげられます。

プロダクションに関する情報は、一般の人が入手できる情報はそれほど多くありません。

プロダクションの特徴や違いを知ることは、声優デビューを目指すうえでとても大切なことです。

ナレーションの仕事が多い声優プロダクションもあれば、アニメやゲームに強い声優プロダクションもあります。

また、中には年会費を払うだけでなかなかプロモーションしてもらえないという声優プロダクションもあるようです。

どの声優プロダクションに所属するのかによって、声優としての将来は大きく左右されるため、これらの情報収集が難しいことはデメリットの一つといえるでしょう。

声優専門学校は、声優プロダクションの情報が集まりやすい環境にあります。

現役声優や卒業生、声優プロダクションとの交流が多いため、一般人では知りえない情報を得ることもできます。

情報は声優になるための強力な武器になります。
個人では集められる情報に限界があるという点が、声優専門学校に行かないデメリットといえるでしょう。

声優専門学校に行かない方がいいのはこんな人!

声優専門学校にはたくさんのメリットがありますが、声優専門学校に行かない方がいい人もいます。

時間とお金を無駄にしないためにも、声優専門学校に行かない方がいい人とはどんな人なのかについても確認しておきましょう。

声優の基礎が身についている人

声優としての基礎が身についている人は、声優専門学校に行かない方がいいかもしれません。

声優専門学校のメリットは、プロダクション情報やオーディションのチャンスが多いことでもありますが、やはり基礎をしっかり身につけられるというのも大きなメリットです。

そのため、声優としての基礎がすでに身についていて、自分の行きたい声優プロダクションが明確に決まっている場合は、直営の声優養成所を目指すのが良いでしょう。

あるいは、基礎は身についているけれど、色々な声優プロダクションのオーディションに挑戦したいという方であれば、声優専門学校の週1コースを選択する方法もあります。

声優専門学校によっては、週1コースでもたくさんのオーディションにチャレンジすることができて、レベル別にレッスンを受講することができます。

声優になる覚悟ができていない人

声優になるためには、かなりの努力が必要な上に、芽が出るまでに長い時間がかかる可能性が高いです。

声優になるには多くの苦労があることを覚悟しておく必要があります。

何となく声優専門学校に進学する人もいますが、声優専門学校は声優になりたい人以外には大きなメリットはありません。

声優を目指すことに迷いがある人は、2年間の時間を費やす声優専門学校には行かない方が良いでしょう。

例えば、大学への進学と迷っている方であれば、声優専門学校の週1コースとの両立を検討してみるのも良いでしょう。

何となくアニメが好きだからという理由だけで選んでいる方は、全日制の声優専門学校ではなく週1コースや声優養成所から始めてみるのがおすすめです。