声優を目指す方の中には、現在社会人やフリーターとしてお仕事をされている方もいらっしゃることでしょう。
社会人なんて自分だけなんじゃないか?声優専門学校は若い子ばかりでは?
色々な心配がよぎるかもしれません。
しかし、声優専門学校の中には、社会人やフリーターの方のために、夜間や土日に授業を行っているところもあります。
決して数は多くはありませんが、社会人やフリーターをしながら通える声優専門学校について、以下にご紹介していきます。
代々木アニメーション学院
全国に校舎を構える代々木アニメーション学院では、社会人や大学生でも通えるように、夜間学部と週1コースの2種類を用意していています。
夜間学部では、平日夜間帯と土日の授業時間を利用して、全日制と同等のカリキュラムを履修することができます。
一方の週1コースは、夜間または週末を利用して週に1回授業を受けるコースです。6か月間の短期コースですが、受講料は165,000円とかなり安くなっています。
この料金で本格的な機材を使って、現役プロ講師の授業が受けられるのは魅力的です。
代々木アニメーション学院は、これまでに多くの人気声優を輩出している有名な声優専門学校です。
水樹奈々さんや中村悠一さん、松岡禎丞さん、櫻井孝宏さんなど声優業界を牽引する大物声優から、中島ヨシキさんや古賀葵さんのような若手人気声優まで、多くの有名人を輩出した声優専門学校です。
日本では毎年多くのアニメ作品が発表されますが、そのほとんどに代々木アニメーション学院の卒業生が関わっていると言われるほど、 日本を代表する声優専門学校と言えます。
講師にはポケモンのサトシ役で有名な松本梨香さんなど、ベテランの有名声優が在籍しています。
東京校には全19室のアフレコ収録が可能な教室があり、生徒が利用できるライブハウスも所有しています。
カリキュラムや講師、設備、そして実績まで、全てがクオリティの高い声優専門学校です。
総合学園ヒューマンアカデミー
社会人やフリーターをしながらでも通える声優専門学校はわずかしかありませんが、そのうちの1校がヒューマンアカデミーです。
ヒューマンアカデミーもまた高い声優輩出実績を持つ学校です。
北海道から沖縄まで全国に校舎を展開しているヒューマンアカデミーは夜間や週末にも開講していて、社会人やダブルスクールの大学生でも通いやすくなっています。
ヒューマンアカデミーの特徴は、何よりも声優デビューのチャンスが多いことです。
社会人やフリーターをしながらでも声優専門学校に通いたい。そんな方は人一倍プロの声優になりたいという気持ちが強いことでしょう。
プロの声優になるためには、プロの声優になれる確率が高い声優専門学校を選ぶことが大事です。
ヒューマンアカデミーでは毎年1月から3月にかけて、90社を超える声優プロダクションや芸能事務所を招いて、大規模な校内オーディションを開催します。
90社が参加する校内オーディションは声優専門学校の中でも最大規模となっていて、毎年多くの生徒がプロダクションに所属合格しています。
参加するプロダクションの数だけ事務所所属のチャンスが増えることになり、受験できるのはヒューマンアカデミーの在校生だけです。
2017年の青二プロのオーディションでは、ヒューマンアカデミーから6名の生徒が合格しています。
最難関と言われる青二プロに6名合格というのは素晴らしい実績で、声優専門学校の中でも過去最高の実績となりました。
近年は特に声優学科に力を入れていて、テレビアニメなどで現役で活躍する講師を採用して、レッスン内容も質の高いものになりました。
それにより実績は向上していて、最近では2017年声優アワード新人男優賞の伊藤節夫さんを輩出しています。
卒業生へのサポートも手厚く、オーディション情報の提供や就職相談、レッスン室の無料開放などをしています。
土日や夜間に通える声優の専門校であれば、チャンスの多さと実績から考えてヒューマンアカデミーはおすすめです。
アミューズメントメディア総合学院
社会人が土日や夜間に通える声優専門学校で、ヒューマンアカデミーに次いでおすすめしたいのはアミューズメントメディア総合学院です。
アミューズメントメディア総合学院では卒業生の事務所への所属実績を公開していますが、2022年度東京校の実績を例にあげると、71%の生徒が声優事務所の所属オーディションに合格しています。
オーディション合格者は事務所の所属声優してマネジメント対象となり、プロの声優としてキャリアをスタートさせます。
71%はかなり優秀な数字で、声優専門学校によっては事務所所属の生徒が10%にも満たないところもあります。
アミューズメントメディア総合学院では毎年75社の声優事務所や芸能プロダクションを招いて、一日一社づつの所属オーディションを開催します。
生徒は希望する声優事務所の所属オーディションを自由に受験することができるので、それが高い声優デビュー率へとつながっています。
社会人やフリーターのみなさんは普段は仕事をしながら、夜間や土日に声優の勉強をすることになります。
学費は決して安いとは言えないので、声優専門学校に通うのであれば少しでも声優になれる確率が高い専門学校を選ぶべきです。
そういう点から考えて、アミューズメントメディア総合学院は社会人におすすめの声優専門学校と言えます。
実際にアミューズメントメディア総合学院の夜間・土日コースでは、多くの社会人やフリーターの方が学んでいます。
生徒の年齢層を見ても、20代から30代まで幅広く入学しています。
また、アミューズメントメディア総合学院では、学生のうちからでもオーディションに受かれば仕事を受けることができます。
声優プロダクションからの仕事や、アニメ制作会社からの仕事になるので、仕事をこなせばそれはプロの声優としての芸歴になります。
このような実践的なインターンシップ制度も、声優事務所のオーディションの際には有利に働きます。
代々木アニメーション学院やヒューマンアカデミーと合わせて資料請求してみて、どの専門学校が自分に合っているか見比べてみると良いでしょう。
社会人からデビューした有名声優
社会人やフリーターを経て声優になった方の中には、現在第一線で活躍している有名声優もたくさんいます。
田村ゆかりさんや諏訪部順一さんは、社会人を経験してからの遅咲き声優として有名です。
また、最近の若手の中では、小林裕介さんが社会人から声優専門学校に進み、現在では人気声優として活躍しています。
1985年生まれの小林裕介さんは、大学卒業後に一度は一般企業に就職しています。
当時仕事の関係で群馬県に住んでいた小林裕介さんは、本当は演技を習ってみたかったけれど、群馬にはそういう学校や養成所がなかったので、代わりとしてボイストレーニングに通っていました。
その時のボイトレ講師が声優業界につながりのある人物で、元々声優の仕事をやってみたいと思っていた小林裕介さんの背中を押したそうです。
そうして小林裕介さんは、社会人を続ける一方で、アミューズメントメディア総合学院の土日クラスに通うことになりました。
初めは群馬から東京まで通っていたそうですが、1番上のクラスまで進んだ頃には、思い切って仕事を辞めて東京に出たそうです。
小林裕介さんがアミューズメントメディア総合学院を卒業したのは2010年、25歳くらいの時です。
卒業後は声優事務所のゆーりんプロに所属し、企業用のナレーションの仕事を中心に声優をやっていたそうです。
その後、28歳のときにアニメ「ウィッチクラフトワークス」の主役である多華宮仄役が決定。そこから人気声優への道がひらけたそうです。
社会人から声優を目指すのは非常にリスクが高いと考える人もいるようですが、声優専門学校の中には社会人を続けながら通える専門学校もあります。
いきなり会社を辞めてしまうのは確かにリスクが高いとも言えるので、とりあえずは週1の土日クラスなどから声優の勉強を始めてみるのも良いでしょう。
声優専門学校に通うことで、自分はプロの声優になれるかどうかが分かってきますし、講師に相談することもできます。
アニメやゲームの収録現場では、社会人を続けながら声優事務所に入って、プロの声優として仕事をしている人に会うこともあります。
声優専門学校に通うからと言ってすぐに仕事を辞めることはありません。まずは習い事のようなペースで声優の勉強をしてみるのも良いでしょう。